第1回 社会貢献担当ってなにするの?

社会貢献担当理事 岸本博人 (hirotok@pop21.odn.ne.jp)

今回、2月の総会において社会貢献事業部の社会貢献担当の理事を仰せつかりました。えらい仰々しい名前の担当部署やなぁと思われるみなさんもおられるでしょう。でも、そもそも瀬田漕艇倶楽部の社会貢献事業部ってなにをするのでしょう?

3年前の2001年、「ボートというスポーツを通じて社会全体の利益の増進に寄与していきたい」との理念のもと、瀬田漕艇倶楽部はNPO法人として新たに出発しました。昨年4月には前理事により、2つのコミットメント(公約、明確な態度)「地域スポーツ文化の創造にチャレンジしています」「出会いを大切にし、スポーツライフの充実に取り組み、自らの価値を高めます」がまとめられ、具体的な方向が示されました。 しかし、みなさん、理念や活動方針の言ってることはわかるし、賛同はするけど、なんか正直言ってしんどいなぁ・・・とか、そもそもなぜNPO法人なんて畏れ多いものになったんや、自分たちが自由にボートを漕げる場所としてクラブがあるんで、出来ればもうこれ以上、ややこしいことは増やさんとって欲しいと、心の中で思っていませんか?

場所(艇庫と練習水域)と金(活動資金)が充分にあって、ローイングが好きな仲間がいて自由に漕げれば、それが一番いいのですが、現在の瀬田漕艇倶楽部は、“好きなようにやる”と開き直って自らの欲求を満たすためだけの活動をするには、規模(会員数・所有財産)も周りに対する影響も大きすぎます。良くも悪くもクラブという団体が人格(法人格)を持ち始めている証しだと言えます。 では、瀬田漕艇倶楽部の目指すべき会員数は何人ぐらいか?艇や建物の動産・不動産の規模は(なんか最近膨張気味やけど・・)?そもそも、活動資金は充分にあるのか?今後どのように活動資金を得ていくのか・・などなど?

倶楽部の会員であるみなさんの日頃の活動が、倶楽部の将来を方向づけるし団体であるクラブの人格を形成することになります。言わば、親である会員は法人として生まれ成長しつつある倶楽部の行く末に責任を持つ必要があり、好むと好まざるに関わらず、会員は倶楽部に対し扶養の義務があるのです。 ところで、前述の会員数、規模、活動資金の捻出等の議論は、過去から理事を中心にして行われてきました。しかし、これらの問題が会員に共有されていたかというと、残念ながら十分ではなかったと思います。

『多くの会員の方々に倶楽部の現状を把握して戴き、倶楽部の将来あるべき姿・夢を語りながら、現状をどう打開し改善していくかを一緒に考えること』

今回、私が担当としてリーダーシップをとってやらなければならない仕事はこの1文に尽きます。みんなが意識を共有して物事にあたれば、様々な才能のるつぼである瀬田漕艇倶楽部は何事にも対処できると確信を持っています。しかし、その意識に温度差があると目の前の一つのヤマを越えるのさえ危うい・・。

これから毎月、倶楽部の現状を漕艇通信の紙面を借りて、各担当理事・運営委員と共に記載していきます。みなさんに“倶楽部の今”を把握して戴き、問題点を身近に感じることにより、得られた疑問点やアイデアを私達にフィードバックして欲しいと思っています。この文章の題名に第1回と付けたのも、この大きな問題に継続して対処しようとする意思の表れであると採っていただければ幸いです。

会員のみなさまには、我々に対し厳しい叱咤、暖かい激励と共に、積極的な議論への参加を望みます

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