カヌー体験教室体験記

丸岡真太郎

瀬田ローでカヌーの1日体験教室があると聞いて、即座に参加しようと決めた。以前からカヌーには以前から興味があったものの、今まで手を出せずにいたので絶好の機会。

さて当日、少し遅れて集合場所に到着する。もうすでに皆カヌーのビデオを見終わり、陸でパドリングの練習をしているので、横からそそくさと入り自分も練習してみる。左の手首をくりくりと返しながら右,左,右,左、陸の上でやる分には何ということもない。“これならいけるかも"

次に、カヌーの乗り方。パドルでカヤックを押さえ込んで乗艇するそうで、失敗すると沈するらしい。カヌーを持って皆続々と船台から乗艇する。一人目…無事乗艇。二人目…も無事乗艇。三人目、四人目………。誰も沈しない。今日の教官の小川さんは「誰も沈せん、おかしいなぁ」と言っている。自分の順番は最後。…沈したらどうしよう。結局誰も沈せず、自分の番になる。オールを艇の上に乗せて、船台側のブレードに体重をかけて、脚を突っ込んで…よし、大丈夫、そしてパドルを自分の前に持ってきて漕げる態勢に …グラリ。結構ゆれる。危うく沈するところだった。しかしすぐに馴れることができた。“これなら沈せずにいけそう"ところが…ぜんぜんまっすぐに進めない!! 左を漕ぐ。左に曲がる。おかしい。左を漕げば右に曲がりそうなのに…。右を漕ぐ。もっと左に曲がる。なんで!?やはり左を漕がねば。漕ぐ、左に曲がる、漕ぐ、左に曲がる。まっすぐ進めない。小川教官曰く重心でコントロールするらしい。やってみる。でもまっすぐ進めない。曲がり始めたと思ったらすぐ大曲がりしてしまう。…結局何度もぐるぐる回転したあと少しばかりまっすぐ進んでようやく船台に戻ることができた。

戻ってみるとどうも競技用のカヌーを出しているようだ。バランスは悪いが直進性能が良いらしい。坂本さんが乗っているが、少し動いては水面をパドルで支えている。そんなにバランスの悪いものなのか…。  次に嶋田さんが乗り込んだが…沈。そんなに難しいものなら一度体験してみたいと思い挑戦してみる。さっきと同じように、パドルでカヌーを押さえ船台側のブレードに体重をかけ脚を突っ込む。そんなにゆれない。そしてパドルを自分の前に持ってきて…  なんだこれは!?身動ぎひとつで瞬時に艇がローリングする。グラ。思わず岸に手をついて支える。ちゃんとパドルで水面を押さえなと駄目と言われる。もう一度気を取りなおして、ひと漕ぎ、ふた漕ぎ…しようとしたその瞬間突如世界は回転し自分は水の中にいた。シャレにならんバランスの悪さだった。くやしいのでもう一度挑戦。今度は地上で水面を押さえる練習をしておく。再び乗り込み、船台を手で突き放す。今度は覚悟ができているので慌てない。傾いた瞬間そちら側の水面を叩く。なんとかいけそうだ。水をちゃぽちゃぽ引っ掻いて(とても“漕げ"たもんじゃない)いると少しづつ進んでいく。よし!…でも船台まで戻る時はどうしよう?心に迷いが生じる。と、次の瞬間、またしても世界は回転し、自動的に船台まで泳いで戻ることが決定されたのだった…。

結局計2回の沈で、さらに二回目の沈では少し水を飲んでしまいかなりむせてしまいましたが、同じ水のスポーツでもボートとはまた異なった体験が出来、とても楽しい時間がすごせました。

また同じ水域でカヌーを漕いでいる人達への見方も少し変ったと思います。 最後になりましたが、今回カヌーを教えていただいた小川さん、中村さんには厚くお礼を申し上げたいと思います。

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