準決勝突入

By Melissa Bray

LW1×

決勝進出の3つの枠を争って激しいレースが行われた。

キューバ・スペイン・ギリシャ・ドイツのタイム差は1000Mで1秒以内で、最終的には写真判定にもつれ込み、スクリーンに結果が映し出されるまでに数秒の間があった。

2組目は上位3クルーが飛びぬけていたが、厳しいレースだった。オランダのMarit Van Eupenは過去二回のオリンピックでLW2×に出場していたが、相方のVan der Kolkが出産のためローイングから離れているので今回はシングルにエントリーしている。またフランスのLuzuy-Dorfmanはシドニーオリンピック以来、ボートから離れていたが今年から復活している。イギリスのJo Hammondは去年のインドアローイング大会で2位の選手だ。

LW1×

去年のアテネ五輪ではLM2×を漕いでいたギリシャのVasileios Polymerosが世界記録を出した。彼に続いて、フランス・ドイツ・リトアニアが決勝進出をかけて激しく競い合った。

スイスのTim Eichmannは今年からシングルを始めた選手で、今まで平凡な記録しか出していなかったが、一位でゴールした今日の彼はそうではなかった。残りの2つの枠を3艇が争った。U-23チャンピオンのイギリスのZac Purchaseに、アテネ五輪4+で写真判定に泣いたオランダのGerard van der Lindenと、昨日のレースで世界記録を出した日本の浦である。 Eichmannがゴールスプリントに入った時に、オランダのvan der Lindenがレート39でかっ飛んでいた。Purchaseと浦もスプリント体制に入った。写真判定の結果van der Lindenが二位で、Purchaseが三位だった・・・。

W1×

チェコのMirka Knapkovaが2002年から続いていた世界記録を更新した。その後アメリカ・フランスと続き決勝進出を決めた。

もう一つの準決勝では、4度のオリンピック経験をもつ(うち優勝2回!)Ekaterina Karsten(ホトトビッチ)がレート25程度で圧勝した。夫でありコーチでもあるWilfried Karstenと共に、彼女は競技活動に専念し、北京オリンピックを目指している。

M1×

シングルスカルのニューフェイス、Ondrej Synek(チェコ)とMahe Drysdale(ニュージーランド)が激しい戦いを繰り広げている。彼らは体重も身長もほとんど同じであり、既に行われているワールドカップで一勝づつしている。今大会の準決勝ではSynekが世界記録を更新するタイムで勝利した。

この後、一つの疑問が生じた。彼らは流していたのか?なんとこのレースの10分後ノルウェーのOlaf Tufteが2秒も記録を更新したのである。 2位にはレート41で壮絶なラストスパートをかけたTim Maeyensが入り、3位には写真判定の末スタートで出遅れたドイツのMarcel Hackerがゴールした。

M2-

ニュージーランドのNathan Twaddle, George Bridgewaterがニュージーランドのシドニー五輪メダリスト、Rob Waddelを思い出させる漕ぎで一位でゴールした。3位には決勝に一度しか進んだことのないギリシャが入っている。

次のレースではアテネ五輪で2位と3位になっているクロアチア(Skelin兄弟)と南アフリカが当たった。両クルーはアテネの時ほどのトレーニングはしておらず、SinisaSkelinは医者の命令で家に閉じ込められており、南アフリカのクルーに至ってはディフェンディングチャンピオンとしてロイヤルヘンリーレガッタに出場した時意外はヨーロッパに来ていない。

レース後、3位に入ったカナダのJarvisは「本当は全力で行くべきだと思ったんだけど、コーチが“決勝のために力をセーブしておけ"と言ったんだ。」とコメントしている。

M2×

スタートで飛び出したロシアは1500m地点で力尽きてしまったが、逆にこの地点で目覚めたブルガリアはレート42でラストスパートをかけ、決勝進出を決めた。

二組目はスロベニアが難なく勝ち進んだ。

M4-

一組目はスタートで飛び出したオランダに続いてアメリカとニュージーランドが決勝へ進んだ。

二組目はイギリス・カナダがまず決勝進出を決め、激しい競争の末デンマークが3位でゴールした。なお、イギリスの整調Andyは「岐阜で勝つまで髪を切らない!」と公言しているので、一歩散髪に近づいたものと思われる。デンマークのコーチであるジョンはお祝いのハグをコースサイドで受けていた。

レース後イギリスのSteveは「1250m付近で他のクルーが激しく攻めてきたのを確認したので、すこしペースをあげたんだ。でも、今思うと決勝に向けて全力を出す必要はなかった気がする。」とBritishRowingNewsにコメントしている。

カナダの二番Peterは「イギリスは意識してなかったよ。彼らはさっさとゴールしてしまうと思ってたから。でも、ゴールラインを切った時にそれほど離されていなかったことに気づいたんだ。」とCanadaRowingにコメントしている。

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