ポーターの復活

日本で開催されたレガッタに、シドニーオリンピックで4位に入賞して以来、ボートから離れていたカナダのDerekPorterが参加した。 PorterはWorldRowingのMellisaBrayに選手としての復活について語った。

【WorldRowing】「噂は本当なの?」
ああそうだよ。もう一度トップを目指すんだ。全てが順調に進めば今年の世界選手権に出場したいよ。あれから5年も経っているから休息は充分だよ。
【WorldRowing】「シングルで挑戦するつもりなの?」
今のところははっきりと決めてないんだ。JakeWetzel(アテネ五輪銀メダリスト)とのダブルも考えている。
【WorldRowing】「2000年に引退してしまった理由は?」
シドニーが終わってから、本気でカイロプラクターの仕事を始めるようになったんだ。かなりの時間をロウイングにつぎ込んでいたからね。
【WorldRowing】「2000年以降ロウイングとは関わっていたの?」
シドニー以降4年間は漕いでないよ。でも、バンクーバーでカイロプラクターとしてコーチングをしていたんだよ。アテネ五輪を別の視点から観戦し、かつて自分のライバルだった選手達が活躍しているのがとても面白かった。
【WorldRowing】「引退してからどうやって体力を維持させていたの?」
五輪が終わってすぐにオーストラリアのアイアンマンレースに出場して、それ以来トライアスロンのトレーニングを続けているんだ。バンクーバーに住んでいると、スイム・ラン・バイク・クロスカントリーと一年間通してトレーニングが続けられるんだ。
【WorldRowing】「2000年当時のレベルまで戻すのにどれくらい時間がかかると思う?」
まず、練習できる環境と施設が必要だね。体力的には問題ないと思うけど、とりあえず水の上でもっと練習しないとダメだね。たくさん漕がなきゃ。
【WorldRowing】「どんなトレーニングをするつもり?」
心肺機能はトライアスロンのトレーニングのおかげで維持されていると思う。今はたくさんエルゴを引いて、たくさん乗艇しているよ。ロウイングに必要な筋肉をどんどん付けながら体重を減らしている。先日はカナダナショナルチームとしてスペインのセビリアへ12日間の合宿に行ってきたんだ。
【WorldRowing】「目標は?」
世界選手権に出るために、今年の夏のナショナルチームトライアルで良い結果を出したいね。もっと遠い目標なら北京五輪。
【WorldRowing】「選手に復活するために、どんなことが問題になった?」
水ぶくれや冬のトレーニングはやる気を失わせるものかもしれない。でも、僕は自分の能力が徐々に向上していく過程を楽しんでいるし、快感に思っている。ダイエット・トレーニングプログラム・ウエイトトレーニングなどについて考えることは、自分の身体を最高の状態にするための過程であり、この過程は自分にとってとても楽しく、自然なものなんだ。
【WorldRowing】「今の自分は2000年と比べて生まれ変わったと思う?」
この5年間で過去を振り返ることができ、アテネ五輪では競技者以外の視点で試合を観ることができたよ。2000年以来、自分のモチベーションは内在的なものになり始めているんだ。勝つことや相手を打ち負かすことでなく、自分自身のベストの状態を試合で表現すること、また、その状態をさらに上のレベルへ進めることが、最大のモチベーションになっているんだ。 今の自分にとって、チャレンジし続けることが楽しくて仕方がないよ。 日本のクラブレガッタに出た時には、ロウイングの素晴らしさをしみじみと感じた。水上ではボートが水を切って進む感覚しかなく、水と一体になることができる。非常に病み付きになる感覚だ。もう離れることが出来ないよ。

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