ボート安全講習会その2
加納慶達
琵琶湖漕艇場での事故に関する話
講師:滋賀県立琵琶湖漕艇場 村田氏
今年12月13日までの過去5年間で、琵琶湖漕艇場内において発生した事故の発生場所についてのグラフを示した。 このグラフから、事故はスタート、500m、ゴール、および自由水域において多く発生しているということが読み取れる。事故は、普段私たちが回艇するポイントで起きていた。加えて、事故の原因のほとんどは前方不注意によるものである。これを回避するために、次の三つのことを守ってもらいたい。
- コース内では止まらない。
- スタートおよびゴールではすぐに止まらず、30m程漕いだところにあるブイを越えてから回艇する。
- 自由水域では、特に後方を確認する。自分がルールを守っていても、相手が守っていないこともある。
台船に関する話
瀬田川では来年の3月まで、京滋バイパス上流からセーヌ付近まで台船が護岸工事をすることになっている。ついては、出来る限りそれより上流で練習し、もしバイパス下流まで下っていくときは、十分注意して練習するように。
瀬田川における動力船の話
瀬田川では原則動力船の航行を禁止している。ただし救助艇、伴走モーターは対象外。 よって瀬田川でモーター等に乗る際は、赤い救助艇と書いた旗をつけるように。 また、瀬田川で水上バイク等を見つけたときは水上警察に連絡するか、琵琶湖漕艇場の方に連絡するように。
大阪大学医学部ボート部での安全対策
講師:大阪大学医学部ボート部主将 三宅氏
この部では、新入生歓迎試乗会で事故を起こしてしまっている。 原因:風が強かったにもかかわらず、無理にシェルフォアで出艇し、沈。 事故の最大の教訓:迷ったら乗るな。 落水時の対処:艇を離れずに泳ごうとしない。大きく呼吸する。服を脱がない。
京都大学ボート部での安全対策
講師:京都大学ボート部主将 石田氏
この部では、「安全確保への取組書」として安全対策マニュアルを作成。 定期的に安全ミーティングを実施し、乗艇中の監視を徹底。 万が一、事故が起こった場合はすぐに救助艇が向かい、その際、一緒に練習しているクルーは二次災害予防のため揚艇。 事故の被害状況からレベル分けをし、少しの事故でもメーリングリストを用いて全体に報告する体制を取っている。
まとめ
古川さんと同じ内容は省きます。また、これから書く内容は私見です。 とにかく、事故は起こってしまったときの対処ももちろん大事ですが、どうやって事故を未然に防ぐのかということの方が大事だと思います。
- ルールを守ることは大前提。
- 乗る前に天気をチェック。迷ったら乗るな。
- 乗ったら後方確認の徹底。
- 瀬田ローでは特に2の項目が、安全を確保する上で一番大切だと思います。これからの季節、琵琶湖は荒れます。乗るときに荒れてなくても、帰ってくるときには白波が立っていることもあります。乗るときは、天気予報の風向きをきちんとチェックしてから乗るように心がけましょう。以上です。