全日本社会人選手権に出場して

山本悠美子・山﨑有紀

瀬田ローに入って1年目。新人ですが、練習不足ですが、学生ですが、宮城県までボートを漕ぎに行って来ました。 瀬田ローに入って5-6年?肋骨にヒビ入ってますが、練習不足ですが、社会人選手権に出てきました。

7月12日 曇時々雨

雨の中朝練習をして、レポート6つを提出しに学校へ。一日に6個のレポートを完成させたのは世界記録やと思います。思いっきり寝不足の状態で古川さんの運転するトラックへ乗り込みました。それが全ての始まりでした。

皆さんからクッション持って行った方が良いよとか、色々とアドバイスを頂いていたので、どんな乗り心地なのかと思っていたら……意外と心地よいのです。そして…思いっきり寝てしまいました。どこでも眠れるのが自慢ですが、大先輩たちをさしおいて眠ってしまうとは。しかも、二度寝つき。寝ている間に小松に着きました。小松の艇庫は広くてキレイでした。 寝不足のまま朝練へ。やっぱり夜は寝ないといけない・・・。

今日は小松で一泊。小松にシングルを2艇配達し、ちょこっと艇庫を見せてもらいました。ここの艇庫は、アネックスより少し大きいくらいの建物で、それを小松高校、小松商業高校、小松ローイングクラブの3団体が使用しているそうです。また、練習水域は幅のほそーい川で、しかも艇庫から川までには、ものすごーい堤防があります。練習終わりには、キツそうです。

7月13日 雨時々曇

朝からトラックに乗って移動。またしても爆睡。有紀さんにブログで『yさんはきっと大きく成長するでしょう』と書かれてしまいました。寝る子は育つ。 津川の艇庫にも寄りました。流れと逆向きに漕ぐという不思議なコースでした。 そうこうしている内に長沼に到着。船を降ろして、乗艇準備。

人生初、船に携帯電話を持ち込みました。人生かかった電話がかかる予定だったからです。その電話に緊張してうまく漕げません。バウの有紀さんに「おかしい!!」と言われながらも漕ぎ続けられました。頼れる相方です。結局、電話は乗艇中にはかかってきませんでした。…というか、眠る余裕はあったのに、漕ぐ余裕がないなんて。

今日は小松から新潟津川を経て、長沼に向かいます。道中「電線のなぞ」を解明したり、トンネルの数を数えたり、工場銀座を眺めたりしたりしながら移動。このときは、この3日後、ここで地震が起こるとは誰が予想したでしょうか。私は、阪神大震災に続いて数時間の差で地震を避けて通ることに成功しました。滋賀でも大地震が近いうちに起こるといわれています。皆さん備えは十分に!私は、絶対生き延びる!という決意の元、水と食料3日分を用意しています。

途中、艇の配達で寄った津川の漕艇場は、中学生の頃に来たことがあります。でも、ここではボートの思い出よりも、お弁当の恨みの方が強いのです。ここでも、古川さんのお弟子さんが出迎えてくださりました。 一路長沼へ走り、あと少し!というところで、腕とあごがしびれてきました。EC? ☆山本さんは、緊張するとフォワードで走り出す。これ、いつものパターン。

7月14日 雨時々曇

朝からご飯食べて、古川さんの有難いお話を聞いて、コースへ。古川さんはお知り合いが多く、どこに行っても輪の中にいらっしゃいます。私は有紀さんとレースを観戦しました。有紀さんに色々ボートのことについて教えてもらいました。考えて漕がなきゃいけないんですね。古川さんが優勝したのを見届けて、いよいよ私たちの番。スタート位置につけると3艇しかいません。私たちはぽつんとレーンが離れてしまいました。高3の国体以来の全国大会。緊張で口ばっかり動きます。スタート。まだ皆が見える。苦しい。500m。なんだか蛇行してる。スパート。大きく漕がな!ラストスパート。審判艇に抜かされてたんやぁ。。。なんだか気分はもやもやです。温泉入っていたら、有紀さんが腕を使ってボートのキャッチを見せてくれます。一人で復習。夜にはまた、古川さんの有難いお話。なんだか心が潤いました。朝からご飯↑はeveryday食べますよ。

古川さんには、オリンピックの話から畑の話までいろいろ教えてもらいました。オリンピックの選手村に入る選手はごく一部でしかも、選手と監督しか入れないそうです・・・。マネージャーやトレーナーは入れないので、有力選手ほど選手村ではないところに家を借りるそうです。みなさん知ってました?私は知りませんでした。

それから練習でも、日本のチームでは合宿をしたりして、団体を重んじる傾向がありますが、ドイツなどでは個人を重んじるスタイルが確立されているそうです。 へ〜!! それから、瀬田ローの未来についても色々とかんがえました。何か、瀬田ローから日本全国に、世界中に発信していけたらいいなあ!

7月15日 雨

雨のなか、朝からボート漕ぎました。昨日の結果が散々だったので有紀さんの「フライングぎりぎりのスタートをしよう!もし1回しても大丈夫」作戦を実行することに決めました。本当に頼れる相方です。

そして、レース本番。出漕クルーが昨日より増えていました。「アテンション」うわあ。「GO」「GO」なんと有紀さんはGOのタイミングを見計らって言ってしまっていました。私はその声に反応して漕ぎ始めました。ほとんど審判の方がおっしゃるのと同時で私たちも同時にスタートをきれました。スタートだ。レート結構高いの出てる。あれ!?けっこう早いよ!!300m。まだ見える。苦しい。500m。もっと足使って漕がないと!スパート。大きく力強く!レート遅っ!ラストスパート。やばい。めっちゃバウサイドに曲がっていく。。。結果は良くなかったけど、「スタート頑張る」という二人の約束は守れたと思います。

その後の道中はもう、楽しいどころの騒ぎじゃなかったです。こんな贅沢してたら、人間ダメになるなぁ。。。そして、また眠ってしまいました。2人ともお疲れの中すみません。 さて、今日はレース本番。普通にやっても勝てないから、「一瞬でもトップをはしる」作戦を遂行しました。プログラムを見たら、私たちのクルーが最も軽いことがわかりました。これは、スタートで出るしかありません。山本さんには、「フライングギリギリ」ではなく、「フライングしよう!」といいました。それくらいの気持ちでいないと、光速スタートは出来ません。 結果、その作戦は成功し、スタートからチョコッとだけですが、一番をはしっていたと思います。私の中では、せめて100mくらいまではトップで・・・と思っていたのですが・・・。

この旅の間中、古川さんはじめそのお知り合いに、ありがたいお話をたくさんしていただきました。私には語りつくせないです。でも、ボートをやっているから繋がれる、って改めて思いました。やっぱりボートやってはる人のこと、大好きです。最後になりましたが、船の積み込みや積み下ろしを手伝ってくださった皆さん。ありがとうございました。無事に元気で帰ってきました!!

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