元気なさなえベルリンボート紀行

中村さなえ

皆様、お元気ですか?

今年は暖冬か?!・・・とも思いましたが、やっぱり寒くなりました。
昨日から、かなり冷え込んでいます。
しかし、マフラーに手袋、毛糸の帽子、登山用のヤッケで自転車に乗っています。
耳がちぎれそうです。(それくらい寒いということです。)
さて、そんなベルリンでも週末は欠かさず湖に出かけています。

11月15日(土)。
いつものように出かけました。
しかし・・・。

この日はブリケッテがお腹が痛くてお休み。
ヴァレスカとベアーテがダブルスカルに・・・。
私は、テーゲルゼーまで車で連れていってくれたおばさんとカースター(下手なのです・・・。カースターは・・・。)と3人でビックボート(日本でいうナックルのようなボートです。しかし、底が丸くて、日本のナックルより速いと思います。)に乗りました。
ところで、ヴァンゼー湖畔には、柳の木がたくさんあります。
柳の枝がみな、水面ぎりぎりになっています。
「誰が切ったの?」と、質問してみたら・・・。
笑われました。
「ヴァンゼーが切っているのよ。」って・・・。
水の力?自然の力??
そう、自然の力で、柳の枝はみな、水面ぎりぎりで止まっているのです。
最初は、カースターと漕ぐので「がーん・・・。」っと思っていましたが、ビックボートは、ビックボートで楽しいことがあるのでした。
おばさんに写真を撮ってもらったのでつけます。
「指が入っている。」と何回も言ったのですが・・・。おばさんなので・・・。
やっぱり指が入りました。おばさんの指です。

11月22日(土)。
この日は、ベルリン日本人国際学校の学校祭。
6時58分の電車で出勤しました。
朝の電車に飛び乗ると・・・。
偶然、マグダレーナに会いました。
彼女は、今シーズン、U23などの国際レガッタに出ました。我がクラブのメンバーです。
ベルリン自由大学の学生です。
ドルトムントのランゲシュトレッケレガッタ(6km)に出かけるところでした。
ヴァンゼーの駅前集合だそうで、そこから車でベルリンからのナショナルクルー候補がドルトムントに向かうところでした。
来シーズンのナショナルクルーメンバー選考ですね。
6kmのランゲシュトレッケレガッタが、何回も行われます。(もちろんみなシングルスカルを漕ぎます。)

この週末は、学校祭のためボートを漕ぐことができませんでした。
しかし、ランゲシュトレッケレガッタに向かうマグダレーナと朝の電車で会って話せたので、これはまた、これでおもしろかったかな?!

11月24日(月)
土曜日にあった学校祭の代休を利用して、BBGに行って来ました。

朝、8時からドイツのオーバーシューレ(ここの校長先生が、ボートのクラブの人なのです。それで、この研修もボートつながりでお願いしました。)を訪れる研修もあったのですが、そこから自転車を電車に乗せて、またまたベルリンの東のミューゲルゼーに向けて出かけました。

この日の目的は、ボートの工場を見せてもらうことと、BBGのボートを日本間で輸送する手段とコストを相談することでした。
ハイケがいました。彼女は、いつもワールドカップ等(他のレガッタでも、もちろん)のレガッタに、来ているのですよ。
「日本へのボートの輸送は、やったことがない。」
「日本選手がワールドカップや世界選手権に来たときに、帰りのコンテナに入れてもらうように・・・。」とか、言われましたが・・・。日本チームは最近フィリッピのボートを借りているのですよね。そのことを話すと、「そうだ。知ってる。」って・・・。
しかし、いろいろ親身になって相談にのってくれて、FISAにきいてみるとか、輸送業者にきいてくれるとかで、今、電話やメールで連絡を取り合っています。
ここで、がんちゃん、今のところシングルスカル2艇で、輸送コストは2500Euro(2人で折半すると、1艇1250Euroですね。他に買う人いないかね???)です。
艇自体は、4900Euroです。

どうしますか?
1月3日(土)に、再びBBGの事務所に行って、詳しくを相談する予定です。
日本に着いてからの輸送の問題もありますよね。
誰か、協力して下さる方はいませんかね?
ボート関係者のみなさん、何か良い方法がありましたらお知らせ下さい。
また、この機会にBBGボートを購入したいと思われる方は、御連絡下さい。
BBGのボートについての詳しくは下記のホームページをご覧下さい。

とっても広くて、ビックリ!!
残念ながら、桑野の工場に行ったことがないの大きさの比較はできませんが、とにかく広いと思いました。
写真はダメだと言われたので、つたない私の文章のみで・・・。
修理のボート(とにかく、ドイツはみんな古いものを大切に使います。木艇のビックボートはもちろん、シングルスカルやクオドなど、たくさんの修理ボートがならんで いました。)を扱うところや、もちろん新しいボートの製造過程、すべてをゆっくり見せてもらいました。
BBGのボートは、とっても頑丈そうでした。
製造過程のシングルスカルの艇のボディ部分もさわらせてもらったりしましたが、とても硬いです。
ちなみに私が買おうとしているジングルスカルは、14kgです。
艇は頑丈そうですが、重さはふつうでしょ・・・。
この工場で、はたらいている人は20人以上・・・。全員、男性だそうです。
ちなみに、ハイケは女性です。
ボートのパーツを持ってレガッタに出向くサービス員と、事務所での仕事(営業)をしています。
新しいシングルスカルやダブルスカル、クオドがざーっと並ぶところでは、ボートの美しさに感動!!
ボートって本当に美しいですよね。
スマートな船体!!
そんなBBGボートの工場でした。
ご質問があれば、どうぞ・・・。私に答えられる範囲でお答えします。

ところで、今度、戸田(?)と瀬田漕艇クラブであるボートセミナーに来られる講師の方は、ドイツ人ですよね。
どこに住んでいるのでしょうか?
ベルリンから近いのであれば、こちらで会いたいと思っています。
詳しくご存じの方がおられましたら、教えて下さい。

そうそう、今日、ほんの少しですが雪が積もりました。
私が住んでいるボーヌングの駐車場の写真をつけますね。(寒いので、台所の窓から写真を撮りました。)

11月29日(土)
久しぶりにいつものメンバーでクオドを漕ぎました。
すっかり寒くなって、ボート用の手袋して漕いでいます。
何となく、バウサイドに傾いているのが気になるのですが・・・。
誰もなーーんにも言いません。気にならないのか?言わないものなのか???
原因はブリケッテです。
漕歴21年の私としては、このような細かいことが気になってしまうのでありました。
シーズンオフですが、レートを上げたり(レースレートのようなハイレートで・・・)、下げたりして・・・、結構頑張って漕いでいます。
グリニッカーブリュッケ(西ベルリンと旧東ドイツのポツダムとの国境だった橋です。)まで漕いで、往復18kmを漕ぎました。

11月30日(日)
きっとこれで最後になると思います。
Ruderwandern(ボート遠足)に出かけました。
3回目になります。シュパンダウのボートクラブのフェストに向かいました。

行く途中、大きな船が来たので「船が来た。」と、いつものように下手なドイツ語で言ったら・・・。
「’船’のドイツ語の発音が悪い。」と、一緒に乗っているおばさんに特訓されました。
この日は第1アドベンツの日だったので、サンタの帽子をかぶって漕いでいる人がたくさんいました。

細い水路では、キツネに出会いました。とってもかわいかったです。
大きな(?・・・ドイツはなんでも大きいのです。)白鳥が狭い水路で、一列になって道をあけてくれました。
結構気の強いおばさんばかりと一緒だったので大変でした。
勝手に漕ぐバウのおばさんに、「何で私に合わせないの?!」というストロークのおばさん。バラバラでした。
その中で、またまたマイペースのさなえでありました。
本当に、みんな勝手に漕いで楽しんでいました。

シュパンダウのクラブでは、グリューワイン(温かい)を飲んで、温かいスープを食べました。
そしてクーヘンも食べました。
寒かったので、再びグリューワイン。
帰りは、良い気分で眠くなりました。
半分寝ながらボートを漕いでいたかも?!
日が短くなっているので、ヴァンゼーについたときには、もう薄暗かったです。

本当はこの日は、ベルリーナールーダークルップ(ヴァンゼーの男性だけのクラブです。)主催の駅伝大会でしたが、ブリケッテとバレスカが、走るのが今一つなので、結局、いつもの年の慣例で、ボート遠足に出かけました(笑)。

12月6日(土)。
昨日(5日)から冷え込んでいます。
寒い!!朝、起きたときには雨(雪?)が降っていたし、風も強かったし・・・。
行きたくないなあ・・・と思いながら・・・。
しかしだんだん青空になってきました。うれしいねえ。

ヴァンゼーは・・・。風が強い。白波が立っています。
ジョギングをしました。8kmかな?
昨日、日本に帰国する航空券の予約をしたので、その話やクリスマスや日本のお正月の話をしながら走りました。おしゃべりばかりで、かなりのんびり走りました。
そんな訳で、あっという間の8kmでした。
ヴァンゼーの湖沿いを孔雀島まで走って、帰ってきました。
ヴァレスカはランニングが嫌いなので、ボートの修理なのど仕事をクラブハウスでやっていました。(早い話が、走らなかったのです。)
しかし・・・
走り終えて、クラブハウスでシャワーをしようと思って話しているときに・・・ブリケッテが「靴の中を見てごらん・・・。」って・・・。
そう、今日はニコラウスの日(良い子の靴の中にはお菓子。悪いこの靴の中には木の枝が入ります。)。ヴァレスカが、私たちが走っている間に、靴の中にサンタの形のチョコを入れておいてくれたのです。
かわいいヴァレスカです。
小さなサンタのチョコですが、ものすごくうれしかったです。
寒い中、頑張って(?)走った私たちには、チョコのご褒美というわけです。
15時30分からクラブのアドベンツカフェでした。
14時頃、お世話係のイングリットおばさん登場。イングリットおばさんには、ドイツ語を週末ごとに教えてもらっているので、今日の催しのお手伝いをしました。
テーブルをデコレーションしたり、歌の練習をしたり・・・。

クーヘンを食べて、子ども(我がクラブの子どもと、その子がやっているダンスの教室の子ども達)のダンスを見て、クリスマスのお話を聞いて、歌って・・・。

手作り品のバサーで買い物をして・・・(収益金はクラブの運営資金になります。)
木の枝で作られたサンタの置物(大きいのが2.5Euro、小さいのが1Euroでした。)を買いました。手作りのクリスマスカードも買いました。
楽しかったです。

寒くなって、ボートには乗れませんが、こんな楽しい催しがあります。
こういうところを日本のボート生活にも、是非、取り入れたいですね。

それでは、みなさん・・・。
お元気で・・・。
3月末に帰国します。ベルリンより、元気なさなえでした。

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