艇庫保全から見た瀬田漕艇倶楽部

艇庫保全担当 理事 山本白

みなさん、こんにちは。今回は艇庫保全から現在の瀬田漕艇倶楽部を見てみます。

まず、艇庫の建っている、この土地。誰のものかご存じでしょうか?これはすべて公共の土地です。役所から河川占有許可をもらって、その上に艇庫、船台、ANNEX艇庫があります。この土地の使用料金は特別に発生していませんが、少しばかり維持コストがかかります。それは、水のすぐそばに艇庫があるため、非常に錆びたり、腐ったりしやすいということがあるためです。

つぎに艇庫ですが、本館は誰がつくったのかご存じですか?倶楽部でお金を集めて業者さんに建ててもらったのではありません。建築部材を当時の会員の方々のご協力で安く買い集め、会員みんなで艇庫を建てたのです(残念ながら、わたしはこの時いませんでした)。鉄棒を切って、溶接して、部材を運んで・・・。相当な苦労があったと聞いています。それまでの艇庫は平屋で、その当時は「2階立ての艇庫を建てよう!」という意気込みが倶楽部をまとめ、引っ張っていたと思います。

船台はどうでしょうか?これもみなさんの力での手作りで完成しました。(これは、わたしも少々お手伝いしました)

本館1Fのフローリングも数年前、会員の皆さんのご協力で貼り付けました。

駐車場はご存じの方が多いと思いますが、最近、購入して、倶楽部の所有となりましたが、長年にわたって倶楽部とは無関係の個人(山本佐蔵氏)から無償で貸して頂いておりました。

大切に使いませんか?艇庫も船台も駐車場も。

考えてください。壊れても誰も直してくれませんよ。自分たちでしか、この倶楽部の施設は触れないのです。保全担当は、修理屋さんではありません。方向性を決めてアドバイスするだけです。会員みなさんが艇庫の持ち主なんですよ。毎日、艇庫中全部掃除してください、って言うつもりはありません。ただ、もっと心を込めて使ってください。駐車場に自転車を置く時もきちんと並べてください。ぐちゃぐちゃ置いていると漕ぎまで乱れますよ。ホコリがたまっていたら掃除してください。みなさん、小学校から掃除はしているのでやり方を知らないひとはいないと思います。

現在の「あたりまえ」があたりまえでない日は、あっという間に来るかもしれません。事実、現在の艇庫が老朽化して使えなくなったときに、代わりに新しい艇庫を建てることは許されません。これは最初に書いた河川占有許可が下りなくなるためです。艇庫が今の場所にあるのは、現在の艇庫が最後となります。

みなさん、どうしますか?現在の艇庫をできるだけ長く大切に使うことを考えませんか? 自分に何が出来るか考えませんか?ボートを漕ぐために必要なのは、艇とオールだけでいいのですか?

古川さんが苦言(ありがたいお言葉?)をときどき発するのは、ご自分がリーダーとして作った艇庫が汚れたり、壊れたりしているのが見るに耐えないからだと思います。(誰でも自分が一生懸命つくったものを壊されたり、傷つけられたりして、それでいてその傷つけた人が平気な顔をしていたら腹立たしいですよね)

ANNEX艇庫をじっくり見てください。かなり傷んでいます。錆やペンキのはがれ、汚れに傷・・・。これをみなさんといっしょに直していき、すばらしい艇庫にしたいと考えています。本館もけっこう汚れていませんか?草は伸びていませんか?みなさんのお手伝いをお願いします。ケガのないように楽しくやりましょう!

以上

私事ですが、小生7月1日付けで東京へ転勤となる関係でしばらく瀬田漕艇倶楽部から離れることとなりました。いままで、本当にお世話になりました。ありがとうございました。 任期は一応2年間ですので戻ってきた際にはまた皆様といっしょに漕ぎたいと考えております。

勤務先の関係で、大津での仕事があります。ですから時々艇庫に寄ることができるかもしれません。仕事の内容も琵琶湖への放流水の浄化システムの研究とか、大津市における雨水の浸透状況の研究とかです。

やっぱり琵琶湖から離れられません(笑)。運命でしょうか?

末筆ながら瀬田漕艇倶楽部および会員みなさまのご活躍をお祈り致します。

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