The Coach's CornerVol.2

FISA Coaches Conference

坂本剛健

どうも,The Coachです.毎月会報担当者から「なんか書け!コラ!」と言うプレッシャーを受けてはいましたがイマイチ書きたいテーマがなく,久々になってしまいました.国体でタマが優勝したことなど書けそうかなとも思ったのですが,うまくまとまりませんでした.今回は11月4〜7日に行われたFISA Coaches Conferenceについて報告しようと思います.

FISA Coaches Conferenceというのは,コーチのミーティングのようなもんです.たぶん.垂れ幕には33rdと書かれていたのですが33年前からやっているのでしょうか?僕がこのイベントのことを知ったのは以前ミラノで行われたFISA Forumの報告(杉藤氏)を読んでからです.それ以来「僕も行ってみたい!」と思っていました.それが今年は岐阜で行われるというではありませんか.それなら何が何でも行ってやろうと,職場では年の初めから「11月の頭は休む!」と宣言していました.そして9月に正式申し込みの書類をF氏からもらい,US500ドルの支払いをしてエントリー完了.遠足に行く小学生のようにドキドキしながらその日の来るのを待っていました.

前日夜には簡単なパーティがありました.アジアからの参加者が目立ちます.中国からは4年後の北京オリンピックに向けて大量にコーチを派遣している様子.日本は・・・役員以外あまり見あたらへんなぁ.がんばれ日本.

一晩寝たら早速conference開始です.内容については,「さすが世界のトップコーチの集まり.目からうろこ.驚天動地.なんじゃそらー!アンビリーバボー!」というものはなく,ごくごく常識的なものでした.「Coach in the spotlight」と題してThor Nielsenの基調講演から始まり,バイオメカニクス,栄養学,解析機器などの話です.詳細はそのうち月刊Rowingにでも載るのではないでしょうか.

内容はそんなもんでしたが,感じたことはいくつかあります.一つはやはりロウイングはヨーロッパ中心のスポーツなのだなと言うこと.アメリカでさえも少し中心から外れているような印象を受けました.アジアははずれまくりです.今回も議題として,どうやって主要国以外の参加者を増やすか,レベルを上げるか,と言うことが話し合われていました.ぶっちゃけ見下されているのでしょう.今に見てろよ!

もう一つ少し違和感として感じたのは,すでに世界のトップコーチとして評価されているコーチたちが内容的には取り立てて目新しいこともない講義をおとなしく座って聴いている姿でした.僕の一つ後ろの席にはJurgen Groblerがいました.隣の列にはBent Jensen,部屋の反対側にはNoel Donaldsonがいます.みなオリンピックでの金メダルですら何個も持っているのに,(コースの下見や宿泊手配と言う仕事はあるにせよ)こんなところで1日中おとなしく座っている・・・.何か一つでも使える情報がないかと探しているのでしょうか?

ハプニングとしては日本の用意した同時通訳が役に立たなかった,ということがありました.日本語のチャンネルに合わせてみると「ボソボソ・・・・・・・・ボソボソ・・・・・・・・」確かにほとんど無音です.チャンネルを替えてみるとフランス語の通訳などは喋りまくっていました.やがて,なぜか僕のところへ通訳依頼が来ましたが,「同時は無理です」とお断りしました.それはともかくとして,これからも世界へ出て行くのであればコミュニケーションをとるために英語の基礎的な能力は必要でしょう.学生のみなさん,最低限英語だけはきっちりやっておかないと後々後悔することになりますよ.

来年はトルコかデンマークであるとの事.デンマークなら是非行きたいところです.でも今のところトルコが有力らしい.誰か一緒に行きませんか?

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