何故!驚天動地、声を失う

三宅一雄

私事で恐縮です。実は昨年秋口(2003)から歩行時、無意識では左足が充分上がらず、少し引きずるような現象がありましたが、気にも留めずに来ました。段々目立つようになり、最近では特に「左足」に力が入らず静止時、下半身がふらつくように。階段では意識しないと足が引っ掛かる、さらに左腕にも力が入らない状態になっていました。それが段々ひどく。

人に知られぬよう、膝が痛いとか何とか勝手に理由を言って来ました。痛みは和らいだのに、どうもおかしい。 何とかならないかと、筋力不足と思い、スクワットをやりつつ、近くの整形外科を覗いては見たが芳しくなく。

特にシングルに乗った時に顕著で、いつの間にか左足が全く利かず均等に踏ん張れない。エントリーの体勢がキチンと取れない、要するに気分良く漕げない。エルゴをやっても足が利かない。そんな苛立たしい状態の中、無理承知でヘッドやクラブ内レースに出ては見たが、艇は揺れ、シートはすべる。内田君の "みやけさんカンバレ“ の声は聞こえるものの、艇は進まずでした。 12月の半ば家人の強い薦めもあり、一念発起して近くの高槻赤十字病院を訪れました。相談窓口では、「整形」へ行く前に先ず「脳神経外科」でチェックをと。初体験のCT・MRIなる機械に頭を突込み 検査の一日、結果は ? !脳神経外科の部長医師は数枚の画像を指して曰く、三宅さん見てください!これは、“腫瘍"です! 5cmくらいあります。

CT画像には脳内の中央〜右辺に素人目にも判るピンポン球のような白い空白部分がぽっかり。脳右辺の異常は左半身の機能障害に関係するらしいのです。“脳腫瘍&左片麻痺"。ただ、かなり時間をかけて大きくなったと思われますね。その間、脳もうまく順応したのだろう。良性のものです! 悪性なら急激に大きくなり、もっといろんな症状が出ます。

今年のヘッドの直前10月に、飼い犬を連れていて、左足が地面に引っ掛かり転倒、左脇腹を強打した遠因も判りました。

もはや医学的には身体機能低下の問題よりも、先ず腫瘍除去の外科的処置が緊急テーマとなりました。そのうち血管が破れたり、痙攣が出たりするとチョッと厄介ですからね。 かねて小生は、そろそろ、普通の人間なら心臓、肺臓、肝臓、胃腸など五臓六腑に重大疾病が出ても、統計的に不思議はない。それも他人事と思っていました。 が、まさか自身の脳にピンポン玉の腫瘍とは、何故だ!驚天動地声を失う!とはこのことかと。

クリスマスの前後に、脳内 [angiography]の為、検査入院もし準備完了、来春早々の手術を待つ。手術は顕微鏡下行われる(といっても、生物の時間に使ったような小さなやつでなく)、組織培養検査も併行して行い、場所が場所だけに慎重に時間をかけて行うという。

順調に行けば、術後2週間で退院。そうなれば、早速リハビリを兼ねてボートをやらねば。

これまで全く別世界の存在と考えていた“脳神経外科"がごく身近な存在となってしまった。あまり身近でも困るが。丸岡さんは何科?

問題は、何年か前、入院保障保険の類を解約済みとしたこと。家人は、がっかり!急いで調べてみた通信販売の“アリコ"は、契約後90日以内は免責だと。(2004.12.27)

以上

追) MBC/淡青会の馬上さんらの尽力で、来春早々京大脳外科の橋本信夫教授の診察も受ける予定となった。

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