2月20日に、滋賀県ボート協会主催の安全講習会が開かれましたので、報告します。瀬田漕艇倶楽部は、各会員が好きな時間に練習できることから、安全に関しては充分に対策ができているとはいえません。まずは会員一人一人が安全に対する高い意識を持ち、正しい知識を得ることが大事だと思います。今年も、4月上旬にクラブ内の安全講習会を開く予定をしていますので、ぜひとも参加をお願いします。
これまで、心肺停止の人に施す蘇生術は各国・各施設・各医療従事者個々人の経験などに基づく面が強く、国内的にも国際的にも標準化された心肺蘇生法というものがありませんでした。しかし、2000年にAHA(米国心臓協会)と国際蘇生法連絡委員(ILCOR)により、科学的根拠に基づいて標準化された蘇生法の国際ガイドライン(ガイドライン2000)が作成されました。日本においても、このガイドラインの普及が進められてきています。
目の前で人が倒れた場合、右図の“生存の鎖"のうち、上の3つが大変重要 となります。そのために行うのがBLS(一次救命処置)と呼ばれるもので、 なるべく早い段階から次の7つのことを順番に行います。
これだけ全部出来なくても、119への連絡と心臓マッサージは最低限行うべきとのことでした。
AEDは俗に言う“電気ショック"のポータブル版で、昨年7月の法改正により、一般市民でも使えるようになりました。空港や公共機関では消火器と同じように常備されてきているらしく、一台50万円程度(もっと安いとの噂も?!)だそうです。今後は、先に述べたBLSの7項目に加え、近くにAEDがあればこれを使うことがとても有効になります。
レースやエルゴ大会でも、主催者側が準備しておくべきものになりますので、Headを開催する立場としても、購入しておく必要があるのではないでしょうか。
AEDが威力を発揮するのは、“心室細動"と言われる状態にあるときです。人が心停止に陥った場合、心電図はかを示します。(正常な場合は )前者の方が、“心室細動"を起こしている状態で、心臓が痙攣しているような感じです。ここにAEDで直流電流を流すことで、心臓を正常な状態に戻してやろうというわけです。AEDは、装着すれば心室細動かどうかを自動的に判断してくれるので素人でも安心して処置が行えます。さらに、すべての作業は器械から出る音声に従って作業を行えば良いので、けっこう簡単にできそうでした。近々、各地で講習会も開かれることになると思います。
クラブハウスに使用ルールがはってありますので、充分に読んで理解を深めてください。
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漕艇場屋上に吹流しが揚げられる時があります。それぞれの意味は次のとおりです。ただし、休場日(月曜日)は、吹流しが揚がっていないことがあるので注意してください。
関西の各大学から、安全対策の発表がありました。
どの大学も
といったところが共通して印象に残りました。中でも、一番明確に決められていると感じたのは大阪大学漕艇部でした。阪大では2004年1月に「大阪大学漕艇部安全規則」を制定しており、大きくわけて次の6項目に関して、規則が定められています。
また、安全管理責任者・安全対策委員を設置して、夏は月1回、冬は週1回のペースで「安全対策委員会」を開催したり、緊急用個人情報(氏名・年齢・血液型・既往症・緊急連絡先など)を全部員についてまとめたりもしているそうです。瀬田ローでも見習える点はたくさんあるように感じました。