ふるさと一番!瀬田ロー一番!

黄瀬春奈

8月7日、12時20分。瀬田ローがついに全国デビューを果たしました。NHKの生中継『ふるさと一番』で紹介されたのです。お昼の食堂に付き物ということで、けっこう視聴率もいいのだとか。実際、久しく連絡を取っていなかった友人から連絡がきたり、ボートの大会会場でも見ましたよ!と声をかけてもらったり。

そんなものすごい番組で、私はゆきさんと2人で案内人として瀬田ローを紹介することになりました。実は最初は古川さんが案内人の予定でした。ところが、インターハイも近付き、忙しくてイライラしていた古川さんは、第1稿の台本を読んで一言。

「俺は人寄せパンダちゃうぞ!案内役なんかやらん!そんなんやったらいかへん!」そんな発言を直接聞いた私は、アドリブの利かなさに不安を抱きながらも、嬉嬉として案内役を引き受けたのでした。

当日は、朝から二度のリハーサル。初めて通しで動いてみたこともあり、かなりバタバタして時間が足りない始末。本番は生中継なのに、こんなことで大丈夫なのか?!と私の焦りはMAX。 そんな焦った気持ちのまま、本番に突入。おかげで、最初の登場シーンでは、すぐに上がれるようにと緩めておいたピンが外れ、沈しかけるという失態を演じてしまいました。アブナイ、アブナイ(^^; もちろん、焦ってたのは私1人ばかり。NHKの皆さんはさすがにプロの集団です。湖上での会話シーンでは『伸ばして!伸ばして!』とジェスチャーされるぐらい、いつの間にか余裕のある時間配分になっていました。伸ばしてといきなり言われても・・・と思いましたが、女優の大沢逸美さんはさすがです。すかさず「いつもどんなことを考えて漕いでいますか?」との問いかけをしてきてくださいました。とっさのことで、気の利いた答えができるはずもなく、「琵琶湖の水位や水質がすごく気になりますね〜。」ぐらいのことを言いたかったなぁとちょっと悔しく思っています。

そんなこんなで大沢さんが合計50ストロークも漕がないうちに、生中継が終了。最後のシーンで「ボートって難しいですね」と言わせてしまったことが唯一の心残りです。(そら水路から出るだけしか漕いでないのに、簡単に漕げるようにはならへんよな・・・。)

ボート関係者でない友人にとっては、「瀬田ローって平日の真昼間からBBQしてるとこなん?」とおいしそうなお肉の印象が強かったようではありますが、全体的には倶楽部の楽しそうな雰囲気が伝わり、思った以上にいい出来栄えに仕上がっていたと思います。案内人が古川さんじゃなくなったことも、クラブ全体にスポットが当たる結果となり、今まで受けてきた取材とは一味違った瀬田ロー自体の良さを前面に出せたものになったのかなと感じています。

メンバー各自がそれぞれの持ち場で活躍して、ひとつのものを作り上げていく。もちろん、その一人一人がとてもいい顔をしている。

このNHKの放送は、瀬田ローの理想を形にしたもの、そして30周年を迎えた瀬田ローの新しい第一歩となる、そんな一大イベントとなったのではないでしょうか。これからは、だれがいつ視察に来られても恥ずかしくないように、公認コーチ講習会でも事例として取り上げられるように(※)、もっともっとみんなで瀬田ローを盛り上げていきたいですね!

※8月14日から参加した公認コーチ共通講習会では、テキストには載っている“総合型地域スポーツクラブ”の項目が講習にはありませんでした。コーチをしようという人にこういうスポーツへの取り組み方をちゃんと教えなくてどうするんでしょうね・・・

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