コーチへの道(千差万別)

見習いコーチ補佐志望 嶋田 宏之

東京勤務中の嶋田です。気がつけば東京生活も残り4ヶ月を切りました。

11月19日から、戸田でコーチ講習会を受講してきました。朝の8時から夜の8時まで講習が続き、宿泊施設も三菱艇庫と、完全に戸田に監禁状態の5日間でした。以前までは年2回に分けて実施していた講習会を1回に集中させた結果、非常に過密なスケジュールになってしまったそうです。

コーチのあり方、艇の構造、練習計画のつくり方、筋トレ理論、リギング・・・とボートに関する講義を中心に、気象学、栄養学、生理学・・・で補足された内容で、実際に艇やエルゴ、ウエイト器具を用いた指導も受け、非常に充実したものでした。ロウイングを力学的に解析した考え方(揚力、整流、艇の加速度、慣性力など)については、今までも知識としては持っていましたが、あまりにも漠然としていたので、もう少し自分自身勉強する必要があると感じました。これを理解したからと言って、艇速の伸びに直結するものでもありませんが、水の抵抗に抗いながら艇を動かす競技に関っている以上、知らないより知っていたほうが良いでしょう。

講義全体の感想としては「考え方は人それぞれ」ということを強く感じました。今回の講師陣は、日本代表のコーチを始めとし、造船所の社長、多くのボート選手を診てきたクリニックの医院長など、数多くの経験を重ねてきた方々です。それぞれの話を聞いていると、トレーニングの考え方やスポーツとの接し方などがだいぶ異なっているような印象を受けました。「スポーツの世界に正解はない」とのイメージです。自分自身もそうですが、近年の学校教育をまじめに受けすぎてしまうと、ついつい「正解」を追求してしまいます。そういう観点から今回の講義を受けてしまうと、少し混乱してしまいそうでした。『セオリーを外れないように創造的な指導を行え』と今まで教えられてきたことは間違っていないようです。

前回の共通科目では、それほどボート関係者と交流を行うことが出来なかったのですが、今回はボートの専門科目なので多くのボート関係者と知り合う機会がありました。指導者としては、常に新しい情報を仕入れるためにも、こうした人とのつながりを築くことも大切になってくるのでしょう。ボート人生を楽しむためにも大事な能力です。この能力が自分にはまだまだ不足しているようですが。

次回は、共通科目の筆記試験です。これが今回の最大の難関!

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