メンテナンス講習会

鵜瀬 正樹

例年、この寒い時期に開催されている、桑野造船のメンテナンス講習会に2月15日(金)〜17日(日)で参加してきました。以前から、この講習会には参加したかったのですが、昨年は申し込みのタイミングを逸してしまい、今年は時々、BOAT TIMESをチェックして無事に申し込みもできました。3日間の講習ですが遠隔地から来られる方も多く、初日は昼から、最終日は昼間でという実質2日間の講習です。今回の講習は8年目で7名の参加、遠く北海道や四国からも講習を受けに来られていました。

講習メニューは次のとおりで、簡単な補修なら一通りできるようになるノウハウを身につけることができました。

 

・工場見学、艇構造説明(単板・マット・ハニカム)

・教材ピースによる修理実習(写真上)

  傷の箇所を加工しやすいように鋸で四角く抜き、ガラス繊維、樹脂材、カーボン繊維を使用して補修

・艇体修理実習(表面クラックの修理、キャンパス張)

・塗装実習(写真下)

  プロはスカル1艇を15分で4回重ね塗りする。重ね塗工程:弾き止め、色決め、本塗り2回

・コーナテープの張り方(3M製の33mm幅を使用)

・オールのメンテナンス

 

教材ピースによる補修をしながら、樹脂材が硬化する待ち時間を有効に利用して、様々な修理工法を教えて頂きました。補修のポイントは、次のような項目だと思います。

・適正な硬化剤の分量(樹脂材等に対し0.6-2.5%)

・サンディング方法(使用シーンに合わせた番数)

  補修面:紙ヤスリ80番、150番、240番、320番(塗装下地)

  塗装後:水ペーパ600番、1500番(鏡面仕上げ)

・塗装前のパテ塗りでゴミなどを付着させないこと

  今回の実習ではこの影響で小さなクレータができた。

私の教材ピースも最終日には、鏡面のような仕上がりになりました。最後に教材のコンテストがあり、何箇所か小さなクレータがありましたが、一生懸命コンパウンドで磨いた甲斐もあり賞品のDVD[2007 World Rowing Championships]を手にしました。

この講習会はクラブ内でも数名が既に受講しています。小さな穴が開いた程度の修理であれば、自分たちで十分修理ができます。ガムテープなどで簡易補修して乗艇するのではなく、艇を大切に扱い傷がついたときは小まめに補修して安全にRowingを楽しみましょう。

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