クラブ選手権に参加して

北村 忠夫

8月29日(日)。「ボート漕ぎの朝は早い」のご多分に漏れず4時起きで倶楽部に向かい自転車を漕ぎ出す。今日は、名古屋の中川運河で行われるクラブ選手権に出場する為5時に艇庫に集合してバスで現地に向かうのである。まだ暗い。走り馴れた渚通りとはいえ暗いと勝手がが違う。並木が目の前に現れたり、小川に架かる橋の欄干が正面にあったりで、明るい時は何なくよけている物にぶつかりそうになる。そういえば去年もこんな感じだったなあと思い出しながら走る。艇庫には参加メンバーの殆どが揃っておりバスも到着している。小生は60歳以上の2Xにエントリーしているのだが相方の三宅さんは3時起きだったそうだ。

名阪経由で名古屋へ向かう。道中、今城会長より「今年は、大勢で参加してくるクラブが他にもいるので今までの様に優勝は堅いとはいえません。もし優勝できなくて賞金が貰えなければ帰りにバス代を別途徴収します。」とハッパをかけられて、眠い目をこすりながら必勝を期す。バスの前を嶋田君と黄瀬さんが運転する艇を積んだ4トントラックが走っている。ご苦労様と思いつつウトウトしてしまう。2時間半程で到着。

早速、艇・オールを下ろしリギングの調整をする。小生は見ているだけ。リギングは何時も人まかせなので今度のリギング講習の時はシッカリ勉強しよう。

中川運河は昔の隅田川のようでなんだか懐かしい。水は黒く濁っているし、匂いはするし、学生時代を思い出してしまった。所々にポンプで酸素が送られているのは隅田川以上か。

とはいいながらレースはどんどん進み我々60歳以上の2X出番が近づいてきた。三宅さんとの2Xは何回か組んでいるので今回の練習は1回しかしていなかったけれど割合スムーズに走っている。レースはコースの全レーンを使っての4杯レースであったが全部カテゴリーの違うクルーで全クルー優勝という何ともしまらないレースだった。とはいえ先頭でゴールはしたいもの。気合を入れてスタートしたが隣の中電の60歳以上のKFに出られてしまった。その3番に1年後輩が乗っているのでここは負けられぬと力が入る。漕ぎながら考えてみた。どう考えてもあいつに負けるわけがない、どうせ500も持つまいと思っていると案の定500の辺りで追いつき、後はこちらが自滅しないよう落ち着け落ち着けと呟きながらゴールイン。相手が誰であっても1番でゴールするのは気持ちのいいものだ。そう言えば久し振りだなあと思いつつ艇を回す。朝4時に起きて来た甲斐があったなあとニヤリ。

クラブの方も無事総合優勝を果たし優勝賞金を獲得。帰りのバスも枕を高くして寝られるぞ。でも、2位の佐鳴会も3位の中電も僅差で迫っていた。来年はもっと褌を締めてかからないと危ないぞ。その為にもっと大勢で参加するように早くから呼びかけたほうが良いのかなと感じました。まだまだバスの座席には余裕がありました。

台風のせいもあり快晴とはいきませんでしたが大した雨も降らず全員元気に帰途につきました。このレガッタは和気あいあいとしたレースで旧友に逢えたりして楽しい1日でした。往路のバスの中は皆うとうととしていて静でしたが帰りは今年も相馬君の司会によるカラオケ大会で盛りあがりレクレションを兼ねた(?)レース参加として大変楽しい物です。来年は、世界選手権が終わった後に長良川漕艇場であるそうで多いに楽しみです。今年,不参加だった会員の皆さんも是非参加して会場に見合った大選手団で乗りこみましょう。

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