2004 Head Of The Setaを終えて

代表理事 今城律雄

去る11月13日(土)、14(日)に瀬田漕艇倶楽部の公益事業としては最大の行事であるHead Of The Setaを無事終えることができました。会員の皆様には役員あるいは選手として2日間でのべ100名の方々にご協力いただきました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

今年はこれまで最多の400クルー、のべ788名の選手に参加していただくことができました。今回の増加の原因として

が挙げられます。初日はシングルのみに限定したこともあり、レース開始から終了まで約3時間、瀬田川を延々とシングルスカルおよびカヤック、カナディアンシングルが往来する景色は圧巻でした。少し冷え込んだものの、天気がよかったこともあり、瀬田川大橋や唐橋付近では観客も例年に比べて多かったようです。マスコミ関係も取材に来られ、近畿地方ではNHKで放送されました。

今年度の新しい取り組みとしてはカヌー部門の新設やコースブイの縦張り、大会ボランティアの募集を行いました。

瀬田漕艇倶楽部の総合型に向けて、ヘッドをカヌー選手への絶好のアピールの場として捉え、広報に努めました。しかし、これまでカヌー選手にはヘッドは知名度がないこと、他のカヌーレースと日程が重なってしまったことなどがありましたが、2日間でのべ50人に参加していただきました。カヌー競技では各地で長距離レースを行い、選手に転戦してもらい総合得点を競う大会を立ち上げようという案も出ており、その中にヘッドが入り込むことができれば、さらに多くの選手に参加いただけるのではないかと思っています。

コースブイの縦張りは、使用したロープの強度の問題はあったものの、選手の方々には大変好評でした。大会ボランティアの募集は近藤さんを中心に、瀬田川周辺2,000戸に募集ビラを配布していただき、2名のボランティアの方々がスタッフとして参加いただきました。

一方、参加者の増加によって、これまで目立たなかったいろいろな問題も明らかになってきました。

設備の面では参加者の駐車場、艇置場、船台の混雑などです。今年は三洋電機のご好意により、駐車場を貸していただきましたが、参加者への駐車場の周知、宿泊者以外の青年会館への駐車禁止を徹底することができませんでした。また今後は艇置場として唐橋公園を事前に予約すること、船台の混雑に対し、仮船台の設置を考える必要があります。

また参加者のレベルの多様化によって、追い越しや対面通行の際の危険もクローズアップされました。レース後の反省会では安全の確保について活発な意見が交わされました。安全対策として昨年から陸上監視員の設置を行っていますが、参加者へのレースルールの周知徹底および危険回避のためにブイを増設、あるいは中央を新入禁止ゾーンとする、究極的にはチャールズのように往路のみのコースとするなどの意見がありました。いずれにしても大会を継続的に行うにあたり、安全面の確保は最優先で行う必要があります。一方、毎回参加いただいている選手には目新しさがないといった意見もあり、安全面を確保しながら、参加者増加のために新たな取り組みを行っていく必要があります。

また、来年度定期航行予定の瀬田川リバークルージングや世界選手権による各大会の日程シフトへの対応およびカヌーのレースとの日程調整を早急に行う必要があります。

今回、大会実行委員長を努めさせていただき、Head Of The Setaが瀬田漕艇倶楽部単独で実行できる規模を上回る規模に成長してきたことを実感しました。まだまだ参加人数では朝日レガッタの規模には及びませんが、参加クルー数ではそれに匹敵する規模になりつつあります。それに伴い、ボート、カヌーおよび瀬田川周辺の漁連、観光協会、NPOなどともっと連携し、入念な準備をする必要があります。そして、常に参加選手の視点に立って、運営することを忘れてはいけません。そのためには、運営する我々も、もっと積極的に各地のレースに参加して、勉強しましょう。そして選手が満足でき、瀬田川周辺の方々が見て楽しむことができ、運営者も充実感を感じることができるイベントとしてHead Of The Setaを瀬田川を代表する一大イベントにしていきましょう!!

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