全日本選手権!練習バッチリ!さあ戸田(埼玉)へ乗り込むぞ!!あっ・・・艇はどうするの?

経験と思い込みで語る艇管理講座 第8話

艇運搬

嶋田宏之

皆様朝日レガッタの応援ありがとうございました。残念な結果しか出せず、非常に申し訳なく思っております・・・。さて、選手チームでは気持ちを一新して次の全日本選手権に向けて追い込みをかけています。

全日本等の2000mレースは戸田(埼玉)や長良川(岐阜)等で行われます。そのためこうした試合に出るためには現地で艇を調達するか、自分達の艇を現地へ運ぶ必要があります。選手の気持ちとしてはやはり慣れ親しんだ艇で漕ぐ方が色々な意味で安心できるので、得に重要な大会では後者を選択する場合が多いです。

実際、艇のように特殊な形で、強度のないものを輸送するためにはそれなりのコツと手間が必要になるのは想像できるのではないでしょうか。

瀬田漕艇クラブでは、4tトラックを用意して艇を運搬します。まず艇を積み込むためのアングル(艇庫脇に並んでいる黒い棚)をトラックの荷台に固定します。その後艇をアングルに乗せて固く縛り付け、艇の積み込みが終了した後、オールやリガーなどを空いたスペースに丁寧に積み込みます。

こうした作業は文章にすると簡単ですが実際にやってみると意外に大変です。特に艇を固定する際に、その力が弱すぎれば荷崩れの原因になるので、細心の注意が必要です。数多くの艇を積み込む場合は艇の積み方(配置)が重要になり、パズルのような様相を呈し、積み込む順序等も考えます。

艇の運搬について最も怖いのはやはり事故です。高速道路の荷崩れは非常に危険であり、万が一走行中に艇やリガーが落ちてしまったら大惨事になることは想像できますね。こうした事故は、僕の思い込みですが、ビクビク怯えながら作業している間は発生せず、ある程度慣れてきて恐怖感を感じなくなったころに起きるものではないでしょうか。積み込みにしろ、運転にしろ、少し不安(緊張?) を感じながら慎重に行っている間は、危険を回避することができます。しかし、ある程度慣れてきて、おしゃべりしながら艇を積み込んだり、必要以上にトラックのスピードを上げたりしていると・・・いずれ事故を起こします。

今回の話は瀬田ローのメンバーでもごく一部の会員を対象にしたような話になってしまいましたが、非常に大事なことなので、もう一度自分達の作業を見直してください。

こうした苦労を乗り越えて、僕たちは全日本選手権へ挑みます!!

ちなみに積み込みは5月30日(月)夕方からですので、積み込みとはどんなものかを一度ご覧になってはいかがでしょうか?百聞は一見にしかずと言いますし。

(次回予告) えっ!?僕も私も同じサイズ??

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