フルよりハーフ“2” 「京都シティハーフマラソン」リターンズ

押領司(おうりょうじ)哲也

「よっしゃー、来年は1時間25分(1km約4分丁度のペース)を切ったるでー!気合だっー!!おりゃー!!!」
(↑昨年の『漕艇通信』3月号より)

昨年のクラブ選手権以来、Rowingを封印し、すっかり「Seta Running Club :Seta RC」と化した36歳オッサンの秋冬ロードシーズンをふりかえります。

今シーズン最大の目標は、昨年初出走した「京都シティハーフマラソン」での自己ベスト(1時間27分59秒)更新です。目標タイムは上記の1時間25分。9月からの走り込みに加え、今年は陸連登録でポールポジションを確保(※1)し、着々と準備を進めました。

2006年9月〜12月:第1次走り込み期 昨年、京都コースを走って感じたのが、「いかに15kmまで脚を貯めれるか!」です。コース図のとおり、折り返し地点(京都国際会館)までの14kmを緩やかに上っていきます。ここで脚を使ってしまうと残り7kmが下りといえども、スピードアップができません。ボートに例えると「2000Mの第2・第3クォーターをいかにこらえるか!」と言ったところでしょうか。そのために前回は3回しか行わなかった15km走を年内だけで6回、年明けも3回(うち4回は桃山御陵の周回コース2km(※2)を8周の16km走)週末に敢行しました。いずれも第3クォーターまで貯めて、ラストクォーター爆発のパターンで調教しました。走破タイムは毎回ベストを更新。着実に力が着いていることを確信しました。あと、平日も残業の合間を縫って週2回、6km〜7.5kmのペース走(1km 4分ペース)で体調を整えました。

2007年2月4日 大津市民駅伝 昨年は大会直前に高熱と激しい下痢に襲われた大津市民駅伝(※3)。今年は調整も順調に進み、完璧な仕上がりでスタートラインに立つことができました。今年も志願の1区4.2km。区間5位以内が目標でしたが、結果は区間2位の14分45秒(1km3分半ペース)。総合でも瀬田RC最高の2位と駅伝の醍醐味を満喫した1日でした。心残りはスタートからじりじりと引き離された大津自衛隊Aと18秒差(約90M)だったこと。「もうちょっと積極的に行ってれば、区間賞も・・・」と思えただけにレース後に悔しさが込み上げてきましたが、来年の楽しみに取っておきましょう!!

2007年2月〜3月:第2次走り込み期 レース1カ月前となり、怪我と風邪に気をつけながらメニューを消化していきました。レース3週前には上原くんとコース試走し、楽な呼吸で1時間32分ちょっと(1km約4分20秒ペース)で完走。本番での1時間25分切りが視野に入ってきました。レース1週間前には桃山御陵5周10kmのタイムアタックで自己ベストを大幅に更新(2分半)し、確かなる手ごたえを持って大会当日を迎えました。

2007年3月11日  京都シティハーフマラソン当日 前週の初夏を思わせる天気とは打って変わって、北西の風が強い冬型のコンディション。天候曇り、気温7.5℃。昨年とは違ってスタートロスもほとんどなく、平安神宮をスタート。目標タイムは最初の15kmまでを1km4分5秒(15km61分15秒)、下り坂でペースアップして85分丁度と設定しました。スタート後すぐに上原君と合流し、お互いの体調とペースを確認しました。1km通過が4分丁度、2kmが7分51秒、3kmが11分50秒と設定よりかなり早いペース。右足の股関節に不安を抱える上原君は積極的に1km4分ペースで押し切り始め、「ハイペースかな?」と不安に感じている私がじわじわと引き離されていきました。5km通過も19分57秒と予定よりも30秒近く早いペース。向かい風の賀茂街道でも今ひとつリズムに乗り切れないまま、上原君にも離され、気持ちが少しずつ萎え始めましたが、8km地点から急に体が楽になってきました。気は持ちようでここまで「ハイペースかな?」と思っていたのを「いいペースや!このまま脚を貯めていこう!」と切り替え、1km 4分1秒ペースと呼吸のリズムを保って北山通りを東進。12km地点で前を行く上原君との秒差35秒を確認し、折り返しの14km地点ではその差が28秒に縮まりました。15km通過が60分15秒(←15kmの練習ベストより2分半以上早い!!)と設定タイムをちょっきり1分上回りラスト6kmに突入。前を行く上原君の背中が大きくなるのを励みにペースアップしていきました。そして、最後の正念場である18km手前の上り坂が始まる地点で遂に上原君を捕らえました。20kmを1km4分丁度の80分で通過し、いよいよラスト1kmです。西風にあおられ、強い空腹感と右ふくらはぎがつりかけているのに耐えながら、死力を振り絞って遂にゴール。手元の時計で1時間24分25秒と昨年のタイムを3分半近く更新することができました。18km地点でとらえた上原君も昨年を4分近く上回る1時間25分43秒、今城代表も連戦の疲れを見せず、1時間30分ちょっとでゴール。あと、今回は同年代のボート仲間兼飲み仲間3名も参戦し、全員無事に完走しました。

レース終了後 「ハーフよりしんどい、9時間の打ち上げ!?」 レース後、今城代表、上原君と30周年記念カンファの打ち合わせをし、駅までの移動途中でフルマラソン経験のあるお二人から「ハーフやのうてフル走らんとあかんで〜。ハーフよりフルやで〜。」と冷やかされながら、飲み仲間の待つ打ち上げ会場へ。全力を出し切った後のビールと食事はむちゃくちゃ美味かったです!!結局13時から22時まで飲みまくって、すっかり二日酔いになってしまいました。

去年に公約して、目標達成!今年も宣言しまっせ〜〜〜!! 「今年はハーフだけやったけど、来年はRowingと両立! 区間賞取って!! フルマラソンも走ったるどー!!!」

脚注
※1:今城代表のご協力で陸連登録(1.500円)し、招待選手すぐ後ろのスタート位置をゲット!世の中やっぱり「カネ」ですな〜!!
※2:私のホームコース「桃山御陵(明治天皇陵)」。1周約2kmのうち、砂利道1kmを含む1.5kmが上り坂(???)という変わったコース。この上り坂の秘密を知りたい人は私とトレーニングしましょう!!!
※3:詳細は昨年の『漕艇通信』3月号をご覧ください

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