The Coach's Corner Vol.11

The Coach in Greece 2

坂本剛健

どうも,いまだ誰からもThe Coachとは呼ばれないThe Coachです.そういえばギリシャ選手からは“Hey, Coach!”とは呼ばれます.彼らには「ごうけん」は発音しにくいようです.そもそも名前を覚えていないかもしれない.

今年も昨年同様ナショナルチームのヨーロッパステージ遠征にコーチとして同行しております.現在は今年度海外遠征の後半ステージで,ギリシャ北部のイオアニナと言う小さな町におります.連日40度近くまで気温が上がるためトレーニングも大変ですが,なんとか耐えています.

ギリシャの海にたたずむG

昨年はシーズン中ずっと瀬田にいなかったことに加えて,秋以降も合宿合宿で瀬田にはほとんどいなかったため,長年「瀬田ローの住人」と言われた僕もすっかり影が薄くなってしまいました.今やその呼び名は野村君のものです.今年は世界選手権のあと,9月4日に瀬田に帰りますので,その際は温かく迎えてやってください.知らない人のために写真を付けておきます.

 海外では,知り合いのコーチと情報交換というか交流するのも一つの楽しみになります.幸いナショナルチームをサポートする前から外国コーチには知り合いがいますので,試合会場で彼らと話をするのは楽しいものです.しかし,なかなか一緒にコーヒーを飲んだり,ビールを飲んだりする時間までは取れないのが残念です.まぁ試合のときは国対国の,いわば戦争状態にあるわけなので,なかなかそういうわけにもいきませんが.

今回そのうちの一人に,4月から2ヶ月ヨーロッパ滞在中であること,2週間だけ日本に戻るがまたそのあとは世界選手権までヨーロッパにいることを告げると,“Crazy!”と言われました.その時僕は,「おぉ,ようやくCrazyと言われた」とむしろ嬉しく思いました.やはりトップを狙う以上,みんなと同じことだけをやっていてはダメなわけで,他人から「あいつらおかしいんちゃうか」といわれるぐらいのことをやらないといけないと常々思っています.

とは言っても,Rowingはヨーロッパ中心のスポーツですから,ヨーロッパ以外の国の選手がヨーロッパに長期滞在するなどは普通ですので,この程度でCrazyと言われたことに満足することなく(?),これからももっともっとCrazyと言われるようなことを積み重ねていこうと思います.いま一番言われてみたいのは「トレーニングがCrazy」ですかね.

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