2007 Head Of The Setaを終えて

2007 Head Of The Seta実行委員長 今城律雄

池田選手、若山選手のダブルスカル

今年もクラブ最大のイベントであるHead Of The Setaを無事終了することができました.事前準備や当日運営にご協力いただいた会員の皆さんどうもありがとうございました.また大会ボランティアとしてご協力いただいた学連や参加団体からのボランティアスタッフの皆さんにはこの場を借りて感謝申し上げます.今年は3年ぶりに招待選手を迎え,近い将来日本代表選手として嘱望される日本大学ボート部1年生の池田裕樹選手,若山聡選手,川根高校カヌー部3年生の大村朱澄選手(会員の大村真澄さんの実妹)というフレッシュな顔ぶれにお越しいただき,それぞれ力強い漕ぎを披露していただきました.

さて今年はクルー210クルー,505人が参加しました.昨年より77人減少でボートは52人減少,カヌーは24人増加,ドラゴン50人の減少でした.2005年から日本ボート協会による日本代表選考会としてのトライアルレースが廃止になったことによるシングルスカルの減少とそれに伴う2日目参加クルーの減少,また瀬田川における観光船航行との調整や高校選抜大会の近畿予選などによって11月から10月最終週に大会日程が変更になり,ボートの参加人数が減少傾向にありました.今年の大会日程については昨年のヘッド終了直後から瀬田川流域観光協会と観光船の運航会社と協議しましたが,結局10月最終週にせざるを得ませんでした.年初には総会,滋賀県ボート協会や関西ボート連盟にも日程を告知し,月刊ローイングにも掲載しました.また今年はスカルは苦手だがスイープなら漕げる人のために舵手つきフォアを2日目から初日に戻し,初日フォア,2日目はエイトで2日とも参加できるような形にしました.しかし残念ながら今年もボート参加者の減少傾向に歯止めを掛けることはできませんでした.

一方カヌーは3年前に新設してから徐々に増加し,最初は瀬田川流域の大学のみの参加でしたが,神戸芦屋浜界隈の大学も参加し,延べ約100名まで増加し,大会参加者の2割を占めるほどになりました.カヌー(フラットウォーター)の場合,ボートのようにシニアのカテゴリーはあまりないので,シニアでも気軽に参加できる大会としてOB,OGや高校生にも参加を呼びかけていきたいと思います.

また昨年から導入したドラゴンボートについては雄琴からの艇の運搬や参加者の集まりやすさを考慮し,今年は橋本町自治会の12人漕ぎドラゴンを貸していただきました.12人漕ぎになったのでトータルの参加者は減りましたが,申込締切までに参加クルーに達しました.

大村朱澄選手

このようにHead Of The Setaは種目を拡大することによってボート以外の水上スポーツのロングレースとして大会を進化させてきました.しかしボートのナショナルクルーのトライアルレースによる一種のバブルの崩壊後,ボートの参加者が年々減ってきており,ボート関係者へのヘッドレースの魅力を再び訴えていく必要があります.マラソンなどと同様にそれぞれの艇速で楽しめるロングレースはむしろ第一線を退いた方々にとって挑戦しやすいレースではないかと思います.そのような層に対して魅力を訴えていくことも必要なのではないかと思います.そのためには艇を運搬しなくても借艇可能な体制を整えることが課題になるかと思います.

またHead Of The Setaをこれまで以上に盛り上げていくには会員だけで対応するのは限界ではないかということも指摘を受けました.確かに大規模なマラソン大会では地域行政,観光協会,地元企業,商店街,学校,一般家庭,さらには警察までも巻き込むことによって大規模な大会を成功させています.ただその取り組みの前にもっと会員を巻き込むことが必要です.レース当日の会員スタッフは年々増加しており,クラブとしての一大イベントとしての位置付けもできてきたと思います.ただ,今年はびわこ市民レガッタから毎週のように行事が目白押しだったこともあり,これまでのノウハウの蓄積があったことからできるだけヘッドの準備に関しては限られたメンバーで対応しました.しかし,それが逆に大会に対するクラブ全体の盛り上がりに欠けてしまったようです.来年は事前準備についても多くの会員に協力を仰ぐとともに,当日都合によって役員として参加できない人には事前準備で協力いただくとか,協賛金や副賞を寄付していただくとか,とにかく何でもいいから自分が倶楽部の一員として大会を盛り上げるのに協力しているんだという意識をもってもらう必要があると思います.

大会終了後,各担当リーダーおよび会員の皆さんから反省点を多く頂戴しました.クラブの会議室の2007Heaad資料としてファイリングしてあるので,来年の実行委員の方々は是非とも一読して,ご参考下さい.ここでは紙面の関係上,全てを記載することはできないので,来年への申し送り事項のみ以下記載します.

以上,非常に反省点が多くなってしまいましたが,配艇における借艇する方々への丁寧な対応や,陸上監視において事前説明がきちんとされたことなど良かった点もありました.このような点は次年度にうまく引き継ぎ,さらに改良を加えて深化させていきたいと思います.

まだまだHead Of The Charlesの足元には及びませんが,そのような大会にすることを夢見て,それに向けてクラブ一丸となって取り組んでいきたいと思います.現在姉妹クラブ提携を検討しているオーストラリア・シドニーのNorth Shore Rowing Club (NSRC)の方々もヘッドに参加を希望しています.海外からのクルーが参加しても恥じない大会運営をできるようにしていきたいものですね.

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