安全講習会

秋田直樹

12月16日、大津高校で行われた安全講習会に参加しました。今回の講習会では、琵琶湖漕艇場での厳守事項、心肺蘇生の基礎、各大学の安全に対する取り組みなど、他にも水上での安全についてのいろいろな話をしていただきました。暖房が効きすぎて、途中睡魔に襲われることもありましりましたが、安全について考え直すいい機会になりました。

中でも僕が一番印象に残っているのは、救命具についての話でした。救命具といえば、試合のときにのせる黄色いアレですが、ボート人生4年、僕はアレの存在をずっと疑問に思ってきました。高校のころは、川で遊ぶときの浮き輪がわりとして、かなりお世話になりましたが、それ以外では使った覚えがありません。ライフジャケットならともかく、アレは沈をしてから水中で自分で膨らませなければいけません。そうでないものもありますが、どちらにせよ、そんなことをするより、沈をしたら艇につかまり大声で助けを呼ぶのが一番!そう思い僕はずっとアレのことを小バカにしてきました。しかし今回の講習会で、救命具を乗せるもうひとつの意味を知りました。以前、ある試合でアップ中に、あるクルーが沈をしました。それを発見した別のクルーが、乗せていた救命具を膨らませ、沈したクルーに投げました。そのおかげで、その人たちは助かったそうです。それ以来、試合で救命具をのせることになったそうです。救命具を乗せる一番の目的は、自分の命を守ることではなく、他の人の命を守ることだと知って少し驚きました。救命具もなかなかバカにできないなあと思いました。

僕は、昨年大学生になり、7月から瀬田川で漕ぎ始めました。僕の高校の練習水域は、他団体がなく、カヌーや遊覧船もいません。そのため、正直安全に対する意識が高いとはいえませんでした。多少センターラインを超えても、後方確認さえしておけば大丈夫ぐらいの気持ちでした。しかし瀬田川は、団体数も多く、注意しなければいけないことがたくさんあります。初めは、いつの間にか逆漕していて、ヒヤッとすることもあり、自分の安全に対する意識の低さを思い知らされました。こんな僕にとって、今回の安全講習会は、水上での安全について考えるいい機会になったと思います。

ボートは自然を相手にするスポーツである以上、常に危険と隣り合わせです。最悪の場合は、命を落とすこともあります。ボートを悲しいスポーツにしないためにも、そして楽しいrowing lifeを送るためにも、一人ひとりがしっかりと安全に気をつけていきましょう。

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