ひとりごと 「コックス性別不問の要望書」日ボの対応は?
渡部浩 (jh4nqn@hotmail.com)
またもブツブツひとりごとをつぶやくのである。
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各団体からの同意書も添えられて、 「コックス性別不問の要望書」 がトリプルダイヤモンズから日ボに提出されてからどれぐらい経つのか忘れたが、個人的にその後の動向がとても気になっている。昨日、送られてきた月間ローイング3月4月合併号の 3月定例理事会議事録を見てグッタリした。 以下、抜粋。
前月に引き続き、トリプルダイヤモンズ監督より当会に出された、「各種目の性別制限対象からコックスを除外すること」 に関する競争規則改正要望書を審議した結果、さらに検討を重ねることで合意した。
- 一昨年?トリプルダイヤモンズ単独で嘆願書を提出されたときは 「他の団体からこのような要望は出されていない」 という理由で却下してしまっているそうだが、実際のところ 「めんどさい」 と、ろくろく審議などしなかったのであろう。このような意見が出てきた背景はどうなのか、他の団体ではどうなのか、世界の大会ではどうなのか、自ら調査に乗り出し、自発的に変えようという意思などは毛頭感じられない。色んな事情もあるのだろうが殿様なのだ。去年も書いたが 「お前らのためにレースを開催してやってるんだ。下がれおろう。」 という姿勢だ。
- このルールを改正するに当たって、ボート協会の人は一体何を恐れているのだろう? 過去何十年にも渡って変えられなかったルールを変えることに対して 「誰かエライ人からクレームがついたらどうしよ?」 とでも思っているのだろうか? 自分が役員の時にはできるだけ波風を立てたくない、という事なかれ主義の人なんか不要だ。 しつこく、いやこれは言葉が悪い。粘り強く、多くの団体から別々に 「この件はどうなったか?」 「いつ結論を出すつもりなのか?」 「結論は月刊ローイングにでも掲載するのか?」 などと、どんどん問い合わせをするべきである。 (ところで誰に問い合わせすりゃええんかね?誰か教えて。) ローカルレースでも全日本選手権や国体のガチガチの競争規則に縛られて、コックスの性別規制しているのは滑稽ですらある。少子化、老齢化から競技人口も参加クルーも減りつつあるという状況下、ローカルレースが先にどんどんコックス性別不問と混合種目を取り入れて行くぐらいの姿勢を見せるべきだ。
- 10年ほど前、宮本政於氏の「お役所の掟」 という本でとても楽しいことが書いてあった。 読まれた方もいらっしゃるでしょうが、以下に国会答弁での上手な言葉の使い方を説明した件を列挙する。
- 前向きに → 遠い将来にはなんとかなるかもしれないという、やや明るい希望を相手にもたせる言い方。
- 鋭意 → 明るい見通しはないが、自分の努力だけは印象づけたいときに使う。
- 十分 → 時間をたっぷりかせぎたいということ。
- 努める → 結果的には責任を取らないこと。
- 配慮する → 机の上に積んでおく。
- 検討する → 検計するだけで実際には何もしないこと。
- 見守る → 人にやらせて自分は何もしないこと。
- お聞きする → 聞くだけで、何もしないこと。
- 慎重に → ほぼどうしようもないが、断わりきれないときに使う。だが実際には何も行なわれないということ
ボート協会の 「検討」 という言葉の意味が 「お役所」 と同じでないことを強く願う。
May. 2. 2003