オランダの「極寒地獄」もボート対決は妨げられず

オランダのフローニンゲンで行われたMPC Hel van het Noorden、通称「北の地獄」と呼ばれているこの大会は舞い落ちる雪と底冷えのするコンディションの中行われたが、現在世界最速の女性ローヤーであるベラルーシのEkaterina Karstenが力を見せつけるのを阻みはしなかった。そしてまた、オランダのDirk Lippits とSjoerd Hamburger の間で続いているどちらか本物のオランダを代表するスカラーかを決める対決を阻むこともなかった。

オランダのナショナルチームを含む400人以上の選手達が悪天候をものともせずに、ペア勢、そしてアメリカのナショナルチームのメンバーであるCaryn Davies とAnne BrowningとともにオリンピックメダリストであるエストニアのJueri Jaansen とベルギーのTim Maeyens(オリンピックと世界選手権の優勝者)を含むシングル勢が並んだ。

「確かに参加するのに有名なレースではないね」と主催者のRink Bakker氏は言う。「ほとんどの選手はコーチに言われて参加しているよ」

 

男子シングルではLippits がHamburgerの後にスタートするなか、Jaansen が一番に飛び出した。ゴールでは二位のHamburgerに五秒の差をつけLippitsが勝利をおさめた。Maeyensは三位でゴールしたがJaansenはだいぶ引き離されて八位という結果に終わった。

「私達はMaeyensが優勝すると思っていたよ」とBakker氏は語る。「けどLippits とHamburgerとの間のオランダ人の気持ちを勝ち取ろうとする対決は強烈だったね。オランダでの彼らの対決の結果が毎回違う結果に終わるっていうのはホントに興奮するよ。」今年までLippits(28)は2004年のオリンピックでオランダ勢として戦った戦績などから、オランダで最速のスカラーの地位に君臨していた。しかし今年の初め若手のHamburgerによって二位へと格下げになってしまった。

女子シングルではKarstenが2004年に樹立した自己記録を23秒縮めて新記録を樹立し、現在最速の軽量級ローヤーであるオランダのMarit van Eupinを下して優勝した。Karstenはゴールしたあと、楽しんで試合をすることができたし、冬の間に三つの長距離レースにでることを含んでいるトレーニングにあっていたと話した。またKarsten は著距離レースは軽量級と重量級の差が少なくなるのでMaritと一緒にレースをすることは去年にくらべてしんどかったとも話していた。

足を凍えさせながら1000人のコーチと観客は自転車や車でレースを追っかけ、堤防の上の戦略的に重要な場所で励ましの言葉を叫んだり選手達にレートを叫んだりしていた。

「北の地獄」はスタート地点に並ぶまでに11Km漕ぎ、6Kmのレースをしたあと5Km漕いでGroningen Rowing Club まで帰るという構成になっている。コーチたちはこのレースを、オランダの男子エイトを決めるレースの一つであるペアの大会への出場を決める選択基準のひとつとしてみなしている。

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