岐阜県のボート事情(世界選手権…その後)

岩崎洋三

広報担当の鵜瀬さんから、上記のテーマをいただきました。漕艇通信NO.342の鵜瀬さんの記事に載った長男が、私がボート部の監督をしている岐阜経済大学の部員として活躍されている関係からのご指名かと拝察しております。岐阜県は平成24年に国体を迎えます。ボート競技は、世界選手権大会が開催された長良川国際レガッタコースではなしに、長い歴史があり数年前に高校総体が開催された、川辺漕艇場での国体開催が、この3月末に決定する予定です。長良川のコースは今後どうなるのか、多くの質問をいただきます。国土交通省(中部整備局木曽川下流事務所)、岐阜県、海津市が中心となり検討を進めています。世界ボート選手権大会事務局長を務めた山田政廣さんがこの4月から1年間・海津市の長良川ボートコース担当として海津に残ります。その間に出来るだけの事を決めてしまおうと。

長良川ボートコースの練習については、今までは、9時〜17時の制約がありましたが、この3月からは、事前申請で早朝から夜間まで自由に使える様に、大幅な改善をみました。但し、艇庫にはナックルが10数艇あるのみで、シェル艇はありません。岐阜県ボート協会としては、川辺漕艇場にある古い艇を持って来ることを検討中です。艇の保管料は,シングルスカルで1艇・1日・50円です。年間割引や学生割引を検討してもらっています。一昨年の大雨で宮川ダムが使えなくなった三重県にもコースの利用を働きかけています。

滋賀県も岐阜県とは隣接県、世界ボート選手権大会を開催したコースで、ローイングをエンジョイ。いまのところは、シェル艇は運んできていただく必要がありますが。海津市では大会本部の後ろの空き地=大会時はシャトルバス等の発着所に使っていた土地を、借地として分譲、海津市としても合宿所等の宿泊施設を建設すべく検討に入りました。(岐阜経済大学も合宿所の建設を検討中)艇庫は、大会期間中報道センターに使っていたスペースにアームが設置され、約60艇が収納できる艇庫が完成、ナックルやカヌーを収容している艇庫と合わせての使用が可能となりました。一度機会をみてお越し下さい。

ボート人口の拡大に結びつけようと、世界ボート選手権大会の時に大会本部がおかれた大垣市=水の都・水都と呼ばれています=では、この4月に大垣市ボート協会を設立しました。市内を流れ・芭蕉の碑もある水門川でのボートコース場の開拓、長良川コースを使ってのボート教室の開講から始め様と考えています。それをベースに中学生・高校生への西濃地区としてのボート競技の普及。また、ボートクラブとして、「水都ローイング倶楽部」の立ち上げも検討しています。貴倶楽部のご指導、ご協力が得られればと思っております。

同ボート協会の会長には、田口中部ボート連盟会長と土屋岐阜県ボート協会長の推薦でサンメッセ社長の田中良幸さんに就任いただき、理事長は大垣財界には岐阜経済大学ボート部後援会が大変お世話になっている関係から、副会長をやっている「多摩川でボートを楽しむ会」は皆様の協力で順調にいっている事から、小生が就任いたしました。ご指導・ご協力をお願いして、長良川を中心とした報告とさせていただきます。

岩崎洋三氏 (瀬田RC 賛助会員)
1956年 第16回メルボルン大会五輪に名艇「KEIO」号エイトで出場
小柄なオアーズマンとして「航跡」比企寿美子著にも紹介されている(M.U.)

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